股関節に関する有識者の方々が、様々な切り口で股関節をコラム形式で解説します。
こんなことを書くと、主人や息子はにわかに信じてはくれないと思う。実は、実家にいたころの私は体が弱い末っ子で手をかけて守っていくべき存在だった。小さいころから大学生になっても大切に扱われ、家族の庇護のもとに育ってきたと感じている。確かに風邪をひきやすく、学校を休むことも多かった私は、特に母にとっては心配の種だったらしい。 しかし、根が勝ち気で負けることが嫌いな母は、健康においても末娘が人に負けることを許してくれなかった。おかげで健康づくりのためということで、トランポリンやフィギアスケートといったちょっと変わったお稽古事を強要されていた。あまりに昔のことなので、記憶があいまいですこし事実と違っているところもあるかもしれない。しかし、このお稽古事がきっかけで、中学での体操部や大学で始めたジャズダンス、さらにはエアロビックダンスに明け暮れる日々を過ごすようになった。いずれも足腰を強くしてくれる運動だったから、おかげで骨太でしっかりした身体に成長することが出来て、子育て中も腰痛を起こしたりすることなく、元気に働き続けることが出来たと感謝している。 しかし、何十年にもわたり常に股関節を酷使してきたためか、最近では定期的にケアを受けることが必要になってきた。特に股関節周りが固くなってきた実感があるので、体を動かした分だけ 休養やリフレッシュを取り入れるように心がけている。確かにもう若くはないのだなあと実感する日々である。 超高齢社会に突入した我が国においては、年齢や性別に関係なく国民一人一人が未病の段階から健康寿命延伸に取り組む必要がある。 自分の体は、「自分の体は自分で守る」日々の心掛けを基本として、健康づくりの正しい知識のもとに自己管理(セルフケア)を怠らないことが不可欠である。私自身もいつまでも自分の足で歩き続けて、QOLの高い自分の望む生活を住み慣れた地域で営んでいけるようにしたいと思っている。