新・股関節がよくわかる本Web
あとがき

 「新・股関節がよくわかる本」は、2009年1月に発刊したところ、掲載内容が大変わかりやすいとの好評をいただき、またたく間に在庫がなくなりました。そのため多くの方々から再発行の要望が寄せられたことから、改訂版を同年6月に発刊いたしました。
  それから10年以上が経過したため、股関節の基本内容を含めて掲載内容を全面的に見直し、さらに第6章を充実させ、ロコモ予防、食生活、自主トレーニング、また、新たにメンタルヘルスと股関節お役立ち情報を加えました。
 そして、従来のように書籍とし出版するよりも、WEB掲載とすることで、誰でも、いつでも、手軽に、無料で読んでいただけるようになりました。
いずれの章も執筆者は、股関節医療の第一線で活躍する著名な臨床医の先生方が分担して執筆しています。
  また、全ての章に若手イラストレーターによるイラストをちりばめ、理解を促進するようイメージを深めるための工夫も行いました。
 
 さて、厚生労働省の「令和2年簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は、男性が約81.6歳、女性は約87.7歳で年々伸びています。
 また、近年では、ロコモティブシンドロームに加えて日本老年医学会が提唱している「フレイル(介護状態の一歩手前)」が注目を集めています。
 一方で、令和2年初頭に始まった新型コロナウィルスの世界的な感染症拡大に伴い、政府の呼びかけによる外出・移動制限やリモートワークの推進等により身体を動かす機会がめっきり減り、運動器の不調を訴える現役世代が急増しています。
  元来、人間の運動器は、骨、関節、筋肉、神経などが挙げられますが、それぞれが連携して働いています。どの一つが悪くても身体はうまく働きません。しかも、一つの障害だけでなく、一人に複数の障害が起こり、それによって人間としての移動能力が低下し、要支援、要介護の状態になる可能性が非常に高くなります。
 人が立って歩くことができるのは、股関節のおかげです。人間の日常生活動作で最も大切なところです。一旦、股関節が病気になると日常生活に与える影響は大きなものとなりますので、そうならないよう自分自身でケアを続けていくことが求められています。
 
 是非、このWEBサイトをご覧いただき、患者様やご家族の方をはじめ広く一般の方々に、股関節のしくみから疾病の治療と予防など股関節の重要性について理解を深めていただき、財団が掲げているモットー「いつまでも元気で歩くために」にお役立ていただけますと幸いです。

令和3年10月
公益財団法人 日本股関節研究振興財団
理事長 別府諸兄
執筆者(敬称略)
別府 諸兄
公益財団法人日本股関節研究振興財団 理事長 ・聖マリアンナ医科大学名誉教授
泉田 良一
江戸川病院慶友人工関節センター・センター長
帖佐 悦男
宮崎大学医学部整形外科・教授
樋口 富士男
柳川リハビリテーション病院・病院長
白土 英明
船橋整形外科病院・院長
斎藤 充
東京慈恵会医科大学整形外科・主任教授
藤井 英紀
東京慈恵会医科大学整形外科・准教授
稲葉 裕
横浜市立大学整形外科・教授
崔 賢民
横浜市立大学整形外科・講師
田中 明
女子栄養大学栄養学部・教授
蒲池 桂子
女子栄養大学栄養クリニック・教授
春日 千加子
女子栄養大学栄養クリニック・管理栄養士
太藻 ゆみこ
メディカルフィットネス研究所・代表
石井 千恵
特定医療法人社団清心会 常務理事・精神保健福祉士・臨床心理士
中村 圭南子
イラストレーター
日本股関節研究振興財団 事務局


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